なぜ人は「分からない状態」をこんなにも嫌うのか
日常の中で、「まだ分からない」という状態に、不安を覚えることがあります。
答えが出ていないだけなのに、落ち着かない。
先が見えないという理由だけで、気持ちがざわつく。
冷静に考えれば、分からないことは悪いことではありません。
それでも多くの場面で、人は早く答えを欲しがります。
この感覚は、どこから来るのでしょうか。
白黒をつけたくなる瞬間
例えば、意見を求められたとき。
「どう思う?」と聞かれると、即座に賛成か反対かを求められる空気があります。
まだ考えがまとまっていなくても、
沈黙するよりは、何か言った方がいい。
そんな圧を感じることもあります。
本当は途中段階の考えでもいいはずなのに、
「分からないまま」は許されないように感じる瞬間があります。
分からないこと=不安、という感覚
分からない状態が嫌われる理由のひとつは、
不安と強く結びついているからかもしれません。
答えがあれば、次に進める。
結論があれば、安心できる。
逆に言えば、
答えがない状態は、立ち止まっているように感じられる。
その感覚が、人を落ち着かなくさせるのだと思います。
それでも、考えている途中には意味がある
自分の経験として、
すぐに出した答えよりも、時間をかけて考えたことの方が、あとから役に立った場面がありました。
考えている途中は、
迷っているようで、実は情報を集め、視点を増やしている時間でもあります。
分からない状態は、何もしていない状態ではありません。
ただ、外からは見えにくいだけなのだと思います。
無理に答えを出さないという選択
もちろん、いつまでも答えを出さなくていい、という話ではありません。
決めなければならない場面もあります。
ただ、すべてのことに、今すぐ結論を出す必要はない。
そう考えるだけで、少し気持ちが楽になることがあります。
このブログでは、
答えが出ていない状態も、そのまま残していこうと思っています。
考え続けている途中であること自体を、
否定しなくてもいいのではないか。
今は、そんなふうに考えています。

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